2025年04月18日

クリスマスに少女は還る

 今日は定休日。たっぷり残っていたアニメを一気に見てしまう。今週の再放送「カムカムエヴリバディ」も見てから、昼食。食後は午睡。夕刻起きてからスマホをいじったりし、DAZNでプロ野球「タイガース-カープ」戦を見る。今日はテレビ中継はytv。サブチャンネルを使いながらも放送開始は6時15分と、試合開始の頭が切れるのです。放送開始の分まで見てから、少し読書。それから夕食時に追っかけ再生でナイター中継を見る。放送延長はなし。午後9時からはドル箱の劇場版「名探偵コナン」の放送ですからねえ。サブチャンネルも使いにくいみたい。9時以降は再びDAZNの配信で見る。テレビの解説は藪さんと赤星さん。配信の解説は岡さん。2回に村上が大崩れし、カープの森下に完投を許して敗れる。明日の先発はデュプランティエと予告。比較的得意にしている床田相手やから、なんとか勝ってくれるでしょう。それにしてもカープ打線の粘りはすごいなあ。執念でファールを打ち、四球をもぎ取っていくんやからたまらんな。
 試合終了後は読書の続き。とうとう読了。それから社説のダウンロードなど。
 キャロル・オコンネル/務台夏子・訳「クリスマスに少女は還る」(創元推理文庫)読了。州副知事の娘のグウェンと、ホラー映画マニアのサディーが誘拐される。この町では以前にも小児愛好の変質者によりクリスマス前に二人の少女が誘拐され、囮の少女が先にすぐ殺され、狙い目の少女はクリスマスに死体となって発見される事件が何度も起こっていた。刑事ルージュは双子の妹を殺され、そのあとプロ野球の選手になったりしてから警察官になった。妹を殺したとされる犯人は服役中。しかし繰り返される誘拐殺人に対して執念深く捜査を続ける。また、顔に傷のある心理学者アリも小児愛好者の心理の専門家として捜査に協力。これまでと同じく二人とも殺されると思われていた事件だったが、実は二人は生き延び、脱出を計画していた……という話。過去の少女殺人事件、現在の誘拐事件、登場人物たちの入り組んだ関係、そして少女たちの懸命な脱出計画と、複数の要素が絡み合い、物語に深みを与えている。最初は読み手もこれらの関係を読み解くので手いっぱいになるような展開なんやけれど、次第にそれが一つの方向に収束していく。この展開が非常にうまい。特に、脱出を計画する少女たちの姿には手に汗握らせる緊迫感がある。そして予想外の結末には思わずうならされ、カギとなるのはどこにあったか、何ヶ所も読み返したくらい。厚手の文庫でじっくりと読むと時間がかかったが、それに見合った読みごたえがあった。作者には「女刑事マロリー」というシリーズもあるというので、そちらも読んでみたくなる。本格ミステリにしてサイコスリラー、少女たちによる冒険小説と、読み方でいろいろな側面を楽しむことのできる贅沢な一冊でありました。

 4月20日(日)は「たちよみの会」例会です。今月も13:00~15:00の短縮バージョンです。ご参加お待ちしています。
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2025年04月17日

10年ぶりの図書室当番

 今日は出勤日。午前中に1年生の「公共」2コマ、昼休みに図書室当番など。
 いやあ、図書室当番なんて10年ぶりですぞ。お山の学校でも坂道の学校でも図書室には縁のない校内分掌やったからね。ほんまは図書室当番なんてのが一番好きな係であるのですがね。お山の学校ではぼっち部屋でひたすら奨学金の仕事をしていたし、2年だけの坂道の学校では登下校指導の立ち番の割り当てをしてたり。
 お、「キングダム」も入っているし、ちょっと借りて読んでみようかな。
 「ゴールデンカムイ」はないなあ。リクエストしようか。川の近くの学校では創元推理文庫で「シャーロック・ホームズ」をすべてそろえたり、「われはロボット」や「虎よ、虎よ」などSF文庫の古典的な名作を入れたりと、かなり好き勝手なことをしたものです。
 定時に退出。帰路の電車では特急などは混んでいるので、少し遅くなっても乗り換えなしの普通列車に乗って座り、ゆっくり読書したり。
 帰宅後、プロ野球「スワローズ-タイガース」戦を追っかけ再生で見る。9回裏、2点差つけていたのが木浪のエラーなどで追いつかれ、その木浪の同級生で同期入団の近本の決勝ホームランで延長戦を制したり、長い試合になった。サンテレビの完全中継でよかった!
 試合終了後、社説のダウンロードの途中で寝落ち。まだまだ緊張感が取れないのでしょうねえ。あと少しで読了となっている本も、読み切れなんだ。明日は読了できると思うけれどね。

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2025年04月16日

LAZARUS ラザロ

 今日は定休日。昨日と一昨日、新しい学校での初めての授業で疲れたのか、一日ずっとしんどかった。朝からアニメ漬け。4月から始まったものの第2回を見て、また何本か今回限りで見るのをやめようというものもあり、「LAZARUS ラザロ」のように、これは絶対最後まで見るぞと思わせるものもあり。「LAZARUS ラザロ」は渡辺信一郎監督。あの「カウボーイ・ビバップ」や「サムライチャンプルー」の監督で、今回の「LAZARUS ラザロ」も同じようなアウトローが活躍するアクション。ここまでテイストが変わらん監督もいませんな。むろん、ストーリーの構成や設定などはそれぞれ違うんやけれど、とにかくかっこよく、そしてすっとぼけているんですな。こういうアクションものを作らせたら天下一品。エンターテインメントのツボを心得ている。
 ほかにもいろいろ面白いものはあるけれど、とにかくいっぺんに大量に見ているから、何かしらんごっちゃになってしまいます。ただ、先月までの「チ。」みたいな曰く言い難い迫力のあるものはないか。
 昼前に少し午睡。昼過ぎに起きて昼食をとり、あとは寝床で読書。ちょっとぶ厚めの文庫なので、なかなか読み終わらんけれど、今日はタイガースの試合が最初からなかったので、中断したのは夕食時と食事前に社説のダウンロードをした時くらい。
 かなり気温も上がってきて、過ごしやすくなってきた。明日はまた仕事。週の真ん中に定休日が入るのは3年前、お山の学校の最後の年以来。まだ生活リズムがなれないなあ。
坂道の学校での2年だけ3連勤4連休というリズムやったのに、体がもうそのリズムに慣れきっている。まあ、ゴールデンウィークあたりにはもうこのリズムに慣れてくるやろうけれど。慣れたところで大型連休か。これでまた生活リズムがリセットされる。なるほど、「五月病」とはうまいことつけたもんですなあ。


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2025年04月15日

もしノーノーだったら

 今日も出勤日。1年生の「公共」2クラスの授業開始。予定通り、ガイダンスで開始でき、まずまずの発進。空き時間は明後日にある2回目の授業の準備。昼は正門の立ち番。いわゆる「狐の嫁入り」。日が照ってるのにぱらぱらと雨粒が。風も吹き、気温も下がり、ちょっときつかった。まあ、坂道の学校の、朝の自転車立ち番よりは楽ではあるけれど。
 定時に退出。やはりどんよりとしていて今にもざっときそう。それでも降りそうで降らんというかえって中途半端で嫌な天気ですねえ。
 今日のナイター「スワローズ-タイガース」戦はCS放送のみ。帰路の車中でDAZNの配信をスマホで見始め、帰宅後も続けて見る。才木投手が好投し、6回1死まで四球ひとつのみ。これは、もしかしたらノーヒットノーラン達成か、というところで西川選手にヒットを打たれて記録達成はできず。
 でも、もしノーヒットノーランを達成していたとしたら、テレビ局、特にカンテレが、関西のタイガースファンからの抗議を一身に浴びていたんやないかな。というのも、唯一中継していたCS放送は「フジテレビONE」。DAZNの配信のソースも同じもの。つまり、この日の試合はフジテレビが放送権を独占していたということ。系列局であるカンテレに抗議が殺到したに違いないと思うのですね。
 タイガースが勝ったけれど、もしノーノー達成やったら……。才木投手がヒットを打たれた時、カンテレの番組編成の担当者たちはほっと胸をなでおろしていたかも。
 夕食後、社説のダウンロードをしていたら、寝落ちしていた。なにしろ新しい職場での初授業という2日間やったから、自分が思うよりも緊張もし、ストレスもかかっていたんやろうなあ。

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2025年04月14日

室町無頼

 愛すれどタイガース「村上が開幕から3連勝」を更新しました。

 今日から授業開始。ところが、こちらの準備不足などもあり、思うように授業が進まず。「時事問題」は来週仕切り直しという感じになった。ただ、過去に作った教材をとっさに活用して、なんとか持ち直す事ができた。ここらあたりは長年いろんな科目を担当してきたのが幸いしたかな。
 午後からは短縮授業のため、明日から始まる「公共」の授業の準備。今度は入念に準備しております。教材の印刷もしたし、気持ちを切り替えて臨もう。
 定時に退出。帰路、雨がぽつりぽつりと降り始める。駅前の書店に寄ったりしてから帰宅。地下鉄の駅から上がると、本降りになっていた。夜にはあがったけれど、明日の天気も不安定らしい。湿度が上がるとしんどいね。
 帰宅後は読書。すこしうとうと。夕食後は社説のダウンロードやら読書の続きやら。
 垣根涼介「室町無頼 上・下」(新潮文庫)読了。応仁の乱の直前、下剋上の萌芽を示した男たちがいた。一人は骨皮道賢。幕府に仕えながら、足軽を大量に抱え、時には盗賊もしてしまう剣呑な男。一人は蓮田兵衛。武家の出ながら、百姓たちの土一揆のリーダーとなる男。この二人の男に見込まれた少年、才蔵は、棒術の達人である唐崎の老人に預けられ、激しく厳しい修行を経て、蓮田のもとに帰ってくる。この物語は、秩序を失いつつある今日の都で、自分だけの生き方を追求した3人の無頼を通じて、混沌とした世相を生き抜いていくためには何が必要かを読み手に問いかける。同じ時期を描いた木下昌輝「応仁悪童伝」と比較すると面白い。「応仁悪童伝」は情念、怨念の物語であり、まさに歴史に名前が残らない子どもたちの凄まじい生き方を描く。骨皮道賢も登場するが、本書の骨皮が実は常識人であるのに対し、「悪童伝」の骨皮はまさに怪人。本書は戦国時代直前の混沌を「知」をもって描いたものだと感じられた。そこには、怨念よりもいかに生きるかというテーマを理性的に問いかける男たちが登場する。「無頼」は見せかけのもので、実は常識をベースに「無頼」たらんとする男たちのジレンマが主題となっているように思える。とはいえ、歴史の主役ではなく、あくまで端役のように扱われてきた人物に焦点を当て、虐げられる者たちへの反抗を描き切った本書には、「悪童伝」とは違い気持ちのよい風が常に吹いている。どちらも独自の視点で室町時代中盤の京の都を舞台にしているのが、個人的には嬉しかったりするのです。

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2025年04月13日

地上波とBSと

 今日は朝から雨。例によって録画したアニメをがしがしと見る。もう見んでもええかなというものも何本かあり、来週からは録画せんでええと妻にも伝えたりする。ややこしいのは地上波とBSとで放送しているもので、「小市民シリーズ」などは先週地上波で放送されたものを録画し、今週はBSで放送されたものを録画したのを見たら、全く同じ第1話。なんとBSは地上波よりも1週遅れて第1話を放送していたのでした。しかも同じ曜日に。来週は地上波とBSの両方を録画して、一気に2話分見ることになろう。まあ、今週で見るのをやめるものもあるから、見る本数は変わらんということになるけれど。そこまでしてアニメを見る還暦を過ぎたおっサン。アホですか、アホですわ。
 昼食後は午睡。タイガースの試合は降雨のため中止。夕刻起きて社説のダウンロードなどをしたり、本を読んだり。上下巻の上巻まで、夜のうちに読んでしまう。
 明日からはいよいよ新しい学校での授業。「時事問題」なる授業をするんやけれど、「ニュース検定」のテキストをもとに進めることになっている。内容的には「公共」とほとんど変わらん。1週間のニュースを自分なりにまとめて教材にした方が面白い授業になると思うんやけれど、さてどうするか。生徒たちの興味関心がどこまであるのか、集中力がどれだけあるのか。明日はほんまに手探りでやっていかんならん。そやから転勤なんて嫌なんです。坂道の学校のままやったら、いろいろとプランを組んでいたのになあ。まあ、ぼやいていても仕方ない。まずは自己紹介から始めるか。
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2025年04月12日

宇宙人ムームー

 今日の午前中もたまっていた深夜アニメをアホみたいに見る。妻に「アホですか」と言われ、素直に「アホです」と答える。「宇宙人ムームー」というのがあほらしくて面白い。地球にやってきた猫そっくりの宇宙人は、内戦で知識層ばかりが狙われて死に、文明が進歩しないので、他の星の文明を調べに来たという設定。中国の文化大革命や、カンボジアのクメールルージュあたりを参考にしたんやろうけれど、このムームーというのが、コミュ障の女性のアパートに住みつき、電子レンジやら冷蔵庫やらをばらしては調べ、もとに戻せず、その女性が自分の非運を嘆く。そやからというて、電子レンジの仕組みや冷蔵庫の仕組みをムームーに尋ねられてもすぐに答えられず、スマホで調べて答えるけれど、本質的な原理は理解していなかったりする。「マンガには批判精神が必要」と手塚治虫先生は「マンガの描き方」で述べてはったけれど、まさしく現代社会への批判精神が感じられる。それをナンセンスギャグに仕立て上げていて、実に愉快。
 昼食後、午睡。夕刻目覚めて読書。それから昼間に録画したプロ野球「タイガース-ドラゴンズ」戦を見る。今日はMBSの中継。サブチャンネルで延長あり。解説は矢野さん。西勇が3点も取られ、ドラゴンズの松葉にはのらりくらりとかわされて1点しか取れず。9回に松山から1点取って詰め寄ったけれど、逃げ切られた。なかなか打線が調子に乗ってこないなあ。特に今季はチェンジアップにてこずったりする場面が多い。以前はタイガースの打者は速球に弱いと言われていたけれど、現在は逆になっている感じ。夕食後、社説のダウンロードなど。
 明日は天気予報では雨。花散らしの雨になるかな。
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2025年04月11日

戸郷投手は二軍落ち

 今日は定休日。たまりにたまった深夜アニメを片っ端から見ていくが、なかなか昨夜の深夜には追いつかず。さすがに疲れた。
 昼食後、午睡。夕刻起きて社説のダウンロードやら読書やら。
 今夜のプロ野球「タイガース-ドラゴンズ」戦の中継はサンテレビ。解説は福本さんと中田さん、実況は湯浅アナウンサー、ベンチレポーターとヒーローインタビュアーは村上アナウンサーと「熱血!タイガース党」布陣。2点先制されたが連打連打で逆転し、リードを保ったまま鉄壁のリリーフ陣が3点差を守り切り連敗脱出。昨夜の降雨ノーゲームが恵みの雨になったかな。
 他球団の話やけれど、ジャイアンツの戸郷投手が10失点して大敗し、二軍落ちとか。確かに先週、タイガース打線に打ちこまれて降板した時も速球は走らず変化球は見切られ、ずっと首を傾げ続けていた。連続で二ケタ勝利をあげ、開幕投手も務め、菅野に代わるエースと目されている投手がこうもダメになるとは。昨シーズン、タイガースの伊藤将投手が突如並みの投手になったみたいに、連続して安定した投球を続けるというのは難しいんやろうなあ。先発投手陣の軸がいなくなったジャイアンツはこれから苦しくなるんやろうな。開幕前、関東方面の解説者はこぞってジャイアンツを1位と予想していたけれど、それは戸郷を軸とした投手陣に厚みがあるというのをだいたい根拠にしていた。はて、タイガースは才木と村上、ビーズリー、西勇と計算できるローテーション投手陣があって、ジャイアンツよりも先発投手層は厚く、リリーフ陣は盤石と思うてたけれど、ジャイアンツの投手陣はそれを上回るようには思えなんだだけに、この人らはプロの解説者やのにどこに目をつけてるんやろうと思うていた。せっかくR・マルティネスをドラゴンズから引き抜いても、先発投手陣が打ちこまれたら宝の持ち腐れになるやろうに、そこは指摘せんのやなあ、まあプロの解説者の視点は素人の私とは違うのかなあと思うたもんやけれど、関東方面ではまだジャイアンツを持ち上げておいたらそれでよしという風潮が残ってるんやなあ。関西方面の解説者は、まあタイガースの優勝予想は多かったけれど、ベイスターズやジャイアンツを優勝候補に挙げる人も割といてた。今日の段階では、下位候補とされているスワローズがなんと首位。まあ、去年の今頃はドラゴンズが開幕ダッシュに成功していたけれど、シーズンは長く、結局最下位に沈んでしもうた。今のところ、セ・リーグは団子状態なんで、長いシーズン、最後はどうなるかは予想もつかん。まあ、順位予想なんていうのは前のシーズンの結果に左右されるからね。あれはリーグ戦を盛り上げるための余興やから、あてにはならないんですよねえ。
 夕食後、少し読書をしていたら、ついうとうと。年度末から年度初めのばたばたでストレスやら疲労やらがたまり切っているのと、今日みたいに急に気温が上昇して自律神経が迷走してしまうような気候変動とトランプのせいで世界がしっちゃかめっちゃかになっている……のは関係ないけれど、とにかく一日だるかったなあ。
posted by 喜多哲士 at 23:59| Comment(0) | プロ野球 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月10日

誰か Somebody

 今日は出勤日。新しい勤務先は坂道の学校よりも生徒数が少ないので、全校集会で体育館に全員が集まっていてもすいている感じ。昨日の離任式では、坂道の学校の体育館が2学年だけで満員という感じやったのとつい比べてしまう。まあ、その分、生徒一人一人と接することが多くなるんやないかな。
 来週月曜から授業が始まるので、その準備をする。特別教室の座席表の作成など、思うていたよりも手間取ってしもうた。プリンタとの接続など、まだ慣れていないことが多い。これも授業が始まったら慣れていくことでしょう。
 定時に退出。朝から曇り空で、帰路、電車の窓に雨粒が。地下鉄の最寄り駅から出ると、降っているのかどうかという感じになっていた。
 帰宅して、プロ野球「タイガース-スワローズ」戦を見る。今日の中継はサンテレビ。解説は福原さんと濱中さん。サンテレビ、今季初めての中継です。ところが雨が降り続き、試合は45分くらい中断。やっと再開となったら、突如大降りの雨に。降雨ノーゲームとなった。回も浅く、両チーム得点がなかった上に、阪神園芸の神整備もお手上げとならば仕方ない。
 夕食後、読書や社説のダウンロードなど。一服つけにベランダに出たらかなり強い風が吹きつけてきた。雨は降ってなんだけれどね。明日は定休日。ゆっくりと休みたい。
 宮部みゆき「誰か somebody」(文春文庫)読了。結婚した相手がたまたま大コンツェルンの会長の娘だったという杉村三郎は、グループの広報誌の編集をしている。義父である会長が私的に雇っていた運転手が自転車と接触したはずみでなくなってしまい、その娘たちから、その運転手梶田についての本を出したいという依頼を受ける。ところが、梶田には不明な部分が多く、出版に乗り気でない姉の聡美とのめりこむように執筆を始める妹の梨子との温度差も気になる。そして、調査していくうちに意外な事実が明らかになり……という話。自転車の接触事故、そして個人タクシーの運転手とコンツェルン会長の運転手を兼ねる地味な男性の人生に隠された秘密が、少しずつ見えてくるが、見えるほどにその秘密に隠されたまた別な真実が明らかになるという、読み手の上を行く二転三転する構成はさすがにうまい。特に、梶田姉妹のコントラスト、逆玉と言われる杉山の秘められた孤独など、作者らしい人間の闇の部分が描かれているにもかかわらず、杉山の妻、菜穂子の天性ともいえる暖かさと、二人の娘の桃子の存在などが救いとなり、決して陰惨にならない。これも作者らしい。広報誌の一編集者が探偵役になっているため、調査が思うように進展しないあたり、読み手が彼と一体化してしまうような感覚にさせるのもうまい。杉山が探偵となるシリーズはまだ続くので、少しずつ楽しみながら読んでいきたい。
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2025年04月09日

わたしたちの怪獣

 今日は定休日やけれど、坂道の学校の離任式。久しぶりに坂道の学校へ。社会科の職員室でくつろぎ、それから校長室へ。会議室で教職員向けの離任のあいさつ。新しい勤務校の様子や、坂道の学校での思い残したことなどを話す。そこから体育館に移動し、在校生向けにあいさつ。他の転出した先生たちは来なかったので、私一人のあいさつになり、ものすごく緊張。生徒との思い出などを話して降壇。これだけでものすごく疲れた。
 もうしばらく校長室で校長と歓談し、社会科の職員室に戻ってしばらくゆっくり過ごしてから退出。
 せっかくなので、乗り換えの最寄り駅近辺を散策し、早めの昼食をとり、昼過ぎに帰宅。なんかものすごく疲れてしもうていて、すぐに午睡。夕刻目覚めて社説のダウンロードなどをしてから、プロ野球「タイガース-スワローズ」戦を追っかけ再生で見る。今日の中継はNHKのBS。解説は宮本さん。せっかく先制したのに、暴投やら悪送球やらミスの連続で逆転され、小刻みな継投にかわされて連敗。ショートの小幡の好プレーに対し、現役時代に攻守のショートやった宮本さんは「これくらい、小幡には当たり前のプレー」と。かなり小幡の守備を高く買うてはるんやなあ。
 夕食後、寝床で読書の続き。明日はまた仕事。今日の離任式は定休日やったけれど出張扱いになるかもしれんので、交通費が返ってくるか。
 久永実木彦「わたしたちの怪獣」(創元SF文庫)読了。表題作が星雲賞を受賞した短編集。表題作は、DVで父を殺してしまった妹の罪を隠蔽しようと、怪獣が出現した街に父の死体を捨てに行く姉の話。かなりえげつない内容であるのに、それを日常生活のように淡々と描いているところに、この作者の味があるようです。「ぴぴぴ・ぴっぴぴ」はタイムパトロルが行き過ぎて、過去に起こるはずの事故などをすべて未然に防いで、なかったことにしてしまう「声掛け」という仕事の男のささやかな反抗を描く。「声掛け」が過去をどんどん変えていくという設定が面白く、また、とうじょうじんぶつたちの描写にも味がある。「夜の安らぎ」は吸血鬼と思われる人物と知り合った、いじめられたりバイト先でハラスメントを受けたりしている少女が、すべてをなげうって吸血鬼になりたがるが、吸血鬼がそれを止めようとするという、ホラー要素とブラックユーモアが混ざり合った奇妙な味のする話。「『アタック・ザ・キラートマト』を観ながら」は、Z級の映画を上映してから閉館にしようというところに偶然行ってしまった主人公が、本当のゾンビ騒動に遭遇してしまう話で、作者の映画愛が随所に挟みこまれている。これもホラー要素とブラックユーモアを絶妙に混ぜていて、独特の味わい。
 SFやホラーの要素を、淡々とした日常として描くタッチは作者独自のものなんやろうと思う。どの作品もスケールが大きいんだか小さいんだかという不思議な印象が残る佳品で、こういう既存のものを下敷きに独自の世界を書く新しいタイプのSF作家が出てきているんやなあと、感じた次第。この味わい、悪くありませんぞ。
posted by 喜多哲士 at 23:59| Comment(0) | SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする