2025年04月28日

塞王の楯

 愛すれどタイガース「6連勝で首位奪還、ジャイアンツには開幕5連勝」を更新しました。

 今日は出勤日。明日は祝日なので、飛び石での出勤となる。生徒も今一つ集中しきれてへん感じ。なるべく動画を多く見せたり、小テストをしてみたりと工夫はしているのですがね。今日の授業は特別教室。まだうまく使いこなせないんで、間延びする瞬間があったりして、その「蟻の一穴」から生徒の集中力が切れてしまう感じ。坂道の学校では逆に生徒よりこっちの集中力がもたないというところやったから、どちらにしても大変です。
 水曜の定休日は時間割変更で火曜日の授業が入っているので、自習課題を作成し、教科主任の先生に預けておく。定時に退出。午後から強めの雨が降っていたけれど、退出するころには小雨に。乗換駅で書店に寄ったりし、地下鉄から出たら駅前の本屋さんで妻に「月刊フラワーズ」を買うたりと寄り道をして帰宅。
 帰宅後、社説のダウンロードなどをしてから読書。夕食後、読書の途中でまた寝落ち。明日から休み、飛び石出勤をし、と、なかなかリズムが一定しませんな。
 今村翔吾「塞王の楯 上・下」(集英社文庫)読了。主人公は、越前の朝倉氏落城で家族を亡くした飛田匡介。石垣づくりの達人、「塞王」の称号で呼ばれる源斎の養子となり、その石の「声」を聴くという才覚をもとに次期「塞王」と目されるまでに成長する。しかし、豊臣の天下で石垣組みの仕事は激減。そんな中、大津城の石垣の修復をきっかけに、京極高次とその妻、初の人柄にひかれていく。匡介のライバルとして火縄銃つくりの達人、国友彦九郎が登場。こちらは次期「砲仙」と目される。石垣という楯と、銃や大筒などの矛のどちらが強いか。秀吉の死後、徳川家康の東軍と石田三成の西軍が激突。東軍についた京極高次の依頼で匡介は大津城に入り、立花宗茂と国友彦九郎が率いる攻城軍は、死闘を繰り広げ……という話。一芸に特化した職人同士が繰り広げる矛と楯の対決が中心となり、戦のない世を作るために戦うという「矛盾」を、そのプライドをかけた死闘で表現している。特に物語の後半(文庫では下巻)の大津城の攻防戦の迫力は一気に読み進めてしまうほどの迫力。さすが直木賞受賞作。主人公とそのライバルの描写が優れているのはもちろん、ここでは彼らとともに戦う武将、柔の京極高次、剛の立花宗茂の対比も見どころのひとつ。特に、自分の力では光らない「蛍大名」とさげすまれている京極高次の、実は分をわきまえ、領民の生活を第一に考える人柄と、闊達で飾らないお初の方が主人公たちをひきたてている。作者は有名な武将たちよりも、その陰に隠れがちになる人々にスポットを当てて描く達人なんやけれど、本書では石垣職人と鉄砲職人という戦国の裏方の戦いを前面に押し出して成功している。本格歴史小説の旗手として、今後も活躍してほしい作家のひとりであることを確信させる作品でした。いや、面白かった。
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2025年04月27日

プロの意地

 今日も朝から昨夜の深夜アニメ、そして朝から録画した「私の愛した歴代ゲゲゲ」や「仮面ライダーガヴ」「ゴジュウジャー」などを見る。さすがに疲れ、昼食後は午睡。
 夕刻、昼に録画したプロ野球「タイガース-ジャイアンツ」戦を見る。8回まで1-1の緊迫した攻防。9回表に代打岸田にタイムリーを打たれてリードするが、9回裏、R・マルティネスから代打木浪が二塁打を打って一打同点のチャンス。内野ゴロで代走のスペシャリスト植田がホームに突っ込むも、惜しくもタッチアウト。昨日は悪送球で敗因を作ったジャイアンツの泉口が今日はストライク返球。これぞプロの攻防という素晴らしい試合やった。負けたけれど、甲斐のFA移籍で冷や飯を食っていた岸田にプロの気迫を見せられたのでは仕方ない。私はジャイアンツファンやないけれど、ジャイアンツのなんでもかんでも補強で冷や飯を食わされている選手が意地を見せるなんてのには弱いのよ。負けはしたけど、岸田は許す。何様ですか、偉そうに。
 夕食後、しばらく読書。あと少しで下巻を読み切ってしまうところやけれど、やむなく中断。明日には読み切ってしまえるでしょう。明日は出勤。飛び石ゴールデンウィークですからね。ちょっとしんどい。それよりも生徒の出席率が低いんやないかと、それが心配やね。
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2025年04月26日

ラジオ英語会話でペラペラに?

 今日は完全休養日。起きてすぐに昨日のナイターの録画の続きを見てしまう。それから昨夜録画した深夜アニメ「薬屋のひとりごと」などを見てしまい、まだ見てなんだアニメも何本か見る。他には「カムカムエヴリバディ」の残りも。最終週に入っていて、かなり盛り上がっている。それにしても、ラジオの英語講座を聞いていたら英語ペラペラになるというのは宣伝臭が強すぎるぞNHK。私も中学時代、続基礎英語、英語会話を毎日聞いて英語の勉強をしていたけれど、身につかなんだし、教員採用試験の前には英会話を聞いて、勉強したけれどやはり身につかなんだ。英語圏の文化を学ぶのには役に立ったけどね。ワーキングホリディビザの存在とか、今でも授業で生徒に教えている。
 昼食後、午睡。昨日飲み会に出て疲れたのか、よく寝た。夕刻起きて、社説のダウンロードなど。
 夕刻起きて、昼に録画したプロ野球「タイガース-ジャイアンツ」戦を見る。BS日テレでサブチャンネルも使い完全放送。解説は鳥谷さん。しかしジャイアンツの阿部という監督は頭が固いね。せんぱつの石川投手は好投していてタイガース打線がてこずっていたのを、球数を決めていたとかでマウンドから降ろし、今季初登板のグリフィンに変えてくれて同点にさせてくれたし、8回裏同点の場面ではリードをしてないときは起用しないという決め事でもあるのか大勢投手を使わず田中瑛という特に勝ちパターンのリリーフでもない投手を登板させてタイガース打線に火をつけてくれた。「総力戦で勝ちにいきます」という割には選手の出し惜しみをしてると思うなあ。同点でも勝ちにいくときは迷わず岩崎を投げさせた岡田はんとか、流れを渡したくないときには石井の三連投も辞さない球児監督とか、流れに乗るということの大切さを知ってる監督やないと勝てまへんで。昨シーズンのジャイアンツの優勝は菅野と大失速したカープのおかげやったということが図らずも証明されていると思うなあ。
 夕食後、寝床でスポーツ報知のサイトを見てサディスティックに喜びをかみしめる。スポーツ報知のサイトはG党が投稿できるようになっているけれど、悔しがりようがすごい。むふふふと加虐的に笑い、さて読書となると寝落ち。いや、退屈な本やないんですよ。おかしいなあ。
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2025年04月25日

新型コロナウィルス禍以来の歓送迎会

 今日は定休日。午前中に、昨日までの深夜アニメと先週の「べらぼう」や「カムカムエヴリバディ」などを見る。昼食後、少し午睡し、社説のダウンロードをしてから、出かける。
 今日は新しい学校の社会科の歓送迎会。実は、新型コロナウィルス過の前の年に、お山の学校の歓送迎会で幹事をして以来、こういう飲み会への参加は自粛していたのです。父の法事で親戚だけが仕上げ御膳をした時に集まったのと、正月に実家に兄妹で集まっておせちをつつきながら飲んだりしたくらいか。あ、去年、高1の時の友だちとクラス会に参加したか。ただ、職場の歓送迎会には行ってなんだ。坂道の学校の歓送迎会も自粛していたくらい。ほんまはそういう会に参加して親睦を深めたかったんやけれど、なにしろ自分自身感染したりしたこともあって、なかなかそういう会に行く勇気がなかった。
 まあ、今回は割と交通の便がいいところで飲み会をしたということもあったけれど。楽しく飲み、かつ食べる。
 早めにお開きになったので、二次会は遠慮して、まっすぐ帰宅。
 帰宅後、録画してあったプロ野球「タイガース-ジャイアンツ」戦を見る。最初はDAZN配信のハイライトだけにしておこうかと思うたけれど、タイガースが気持ちよく勝ったんで、やっぱり見たくなったのです。時間の関係で試合途中まで見て、ヒーローインタビューだけDAZNで見る。
 これからはなるべくこういう親睦を深める機会には参加しておきたいなあ。でないと、転勤したり退職した段階でそことの縁が切れてしまうという感じになってしまうからねえ。
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2025年04月24日

小山正明の死

 今日は出勤日。図書当番などこまごまと役割を果たさねばならず、今年度の木曜日は落ち着かん曜日になりそうです。
 放課後は職員会議。とにかく長引き、終了予定時間から大幅にずれこむ。退出できたのは定時から50分近く過ぎてから。なんかもうへろへろになってました。帰宅後、すぐに追っかけ再生でプロ野球「ベイスターズ-タイガース」戦を見る。地上波ではNHKが関西ローカルで放送していたけれど、試合開始から放送の始まるBS-TBSの中継で見る。解説は工藤公康さん。試合を見ながら夕食。
 鮮やかな逆転劇でベイスターズをスイープ。しかも岩貞が3年ぶりの勝利投手になったりして、これは嬉しい。ベテランが苦しんでいたもんなあ。
 試合終了後、寝床で社説のダウンロードをしていたら、寝落ち。まあ、かなりくたくたになっていたから、やむを得んなあ。
 元プロ野球、タイガース、オリオンズのエースで320勝をあげた名投手 小山正明さんの訃報 に接する。享年90。死因は心不全。
 吉田義男さんに続いて、小山さんも追いかけるように逝ってしまわはった。タイガースでの全盛時は私の生まれた年。1962年の2リーグ分裂後の初優勝時の胴上げ投手ですからね。そやから、私の記憶する小山さんは第一次の吉田監督時代にコーチとしてタイガースに復帰してきはったころ。奇しくも「世紀のトレード」の相手、山内一弘さんが打撃コーチとしてタイガースに復帰し、初めて二人そろってタイガースのユニフォームを着ることになったのですね。そのあとはABCやサンテレビの解説で、まさに歯に衣着せぬ舌鋒で愛情をこめながらも厳しい言葉を後輩たちにかけていた。根本陸男監督が小山さんの手腕を高くかっていて、西武ライオンズのGM、ダイエーホークスの監督になった時など、必ずコーチとして招聘していた。小山さんのコーチで育った選手はたくさんいてると思う。
 タイガースのエースとオリオンズの四番の「世紀のトレード」で東京に移らはったので、自宅は東京。それでも甲子園球場での試合を解説しに来てはった。吉田さんみたいにタイガース一筋というわけにはいかなんだけれど、小山さんのタイガース愛も負けず劣らずという感じやった。
「ボール球を振るでしょう。それでは打てんですよ」
 選球眼の悪い選手には必ずこう言うてはった。
「自分の狙ったところに投げられんのは投手とはいえんですよ」
 コントロールの悪い投手には必ずこう言うてはった。
 プロの選手として、それが当たり前、ということやったんやろう。なにしろ若き日はノーコンやったのを、「針の穴を通す制球力」とか「精密機械」とか言われるまでに磨き上げはったんやからね。
 さすがに東京から移動するのが大変になり、サンテレビの解説を引退しはった。そやけどその後も、デイリースポーツでは解説を続けてはった。その記事を読むたびに、あの声が響いてきたもんです。吉田さんと小山さんのダブル解説が実現した時は、「これこそほんまの“レジェンド”解説!」と感激したものです。後藤次男さん亡き後、吉田さんと小山さんが最長老として若きタイガースナインを見守ってくれてはった。次の世代でご存命なのは江夏さんや田淵さん、藤田平さん、安藤さんらの世代になるのかな。
 父と同世代の「レジェンド」が立て続けに亡くなった。それも球団創立90年の年に。
 こうなったら藤川監督、優勝の吉報を墓前に捧げるしかないですよ、ほんま。
 謹んで哀悼の意を表します。
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2025年04月23日

大山の笑顔と近本のなでなで

 今日は定休日。朝からアニメを見たりして過ごし、ヤクルトレディが来る前に部屋を移動し、本を読み始めたけれど、寝てしまう。昼過ぎに目覚め、昼食。妻とアニメを見たりしたから、寝床で読書。また寝てしまう。3月の初めに転勤の内示があってから、坂道の学校で片づけの作業を始め、入試の業務をこなし、なんとか新しい学校に宿替え。4月からは新しい環境になじむのと、定休日の変更で生活リズムの変化に慣らしていくのとで、自分でも予想していた以上にストレスと疲労がたまっているんやと実感。
 午睡から目覚めたら、もう外は暗くなっていた。プロ野球「ベイスターズ-タイガース」戦を追っかけ再生で見る。地上波はカンテレで、解説は清原さんと魅力的ではあったけれど、延長放送ありのBS-TBSを録画。解説は内川さん。延長10回表、大山のホームランで勝つ。こんなにうれしそうな大山の笑顔は今季初めて見る。ここまでホームランも出てなかったし、なかなか五番打者らしいところも見せられてなんだからなあ。ダグアウトに戻ってから、近本がわざわざ大山のところにきてヘルメットの上からなでなでしていたのが印象的。近本も大山の苦しみを間近で感じていたのでしょう。ええホームランやった!
 試合終了後、社説のダウンロードなど。なんかしんどくて本も読まれへん。面白そうなものを選んで読んでるんやけれどなあ。
 明日は出勤。間に休めるのはありがたいけれど、4連休というリズムが身についてしもうたせいか、きつく感じてしまうなあ。
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2025年04月22日

名もなき毒

 今日も出勤日。蒸し暑い1日。授業は2コマだけやったけれど、当番などが多かった。提出物のチェックや教材作成などをする。枚数が坂道の学校時代とは比べ物にならんくらい少なく、予想以上に早くチェック終了。
 午後、空き時間にもうひと踏ん張りするつもりが、体が思うように動かず。6時間目の授業はなんとかなったけれどね。教壇に立つと、脳内物質が何か出るんやろうな。
 放課後は次の出勤日の準備。定時に退出。
 電車とバスの乗り継ぎがうまくいき、思ったより早く帰宅できた。妻は日帰り帰省でまだ帰ってなかったけれど、手洗いやうがいなどをすませたところで帰宅してきた。
 しばらく寝床にどぶさっていたけれど、これはいかんと起きてプロ野球「ベイスターズ-タイガース」戦を見る。今日の地上波中継はテレビ大阪。解説は鳥谷さん。才木の好投でさくさくと試合が進み、サブチャンネルでの放送延長なしで収まる。タイガースがベイスターズに今季初勝利。バウアーは一昨年と比べると、全く怖くなくなったな。足でかき回したらなすすべなしという感じ。
 試合終了後、寝床で社説のダウンロードなどをしていたら、たまらず寝落ち。妻もがんばって出かけたけれど、かなりしんどかったという。急激な気温の上昇に自律神経がついていってへんということかなあ。夜には雨。本降りに。この雨は明日は関東に行くのか。試合中止だけはしてほしくないんやけれど。
 宮部みゆき「名もなき毒」(文春文庫)読了。杉村三郎シリーズの2冊目。前作「誰か somebody」で事件に巻き込まれ苦い思いを残した杉山は、本作では新規に雇ったアルバイトの原田いずみという女性の虚言とわがままに振り回される。編集長と相談の上解雇したが、そのあともあの手この手で杉山にからみ苦しめられる。そんな中、老探偵北見に相談に行った折に出会った高校生の女子、古屋美知香と関わることになる。彼女の祖父は連続コンビニウーロン茶毒殺事件の被害者で、杉山は今回も望まぬような形で連続殺人事件の解決に協力するようになっていく……という話。たまたま結婚した相手が財閥会長の娘であったということで変わった杉山の人生は、そのことで周りの人間からの視線も変わっていき、本作での原田による攻撃も、そのことと無関係ではない。本作では事件を追ううちに、杉山が社会の中にひそむ「悪意」という「名もない毒」、そして現実に殺人に使われた青酸カリという「名のある毒」の二種類の毒に対して様々な問題に直面するさまがかなり苦しく読者に迫ってくる。殺人者も、杉山にしつこくからむ原田も、例によって救いのない現実に翻弄されるような存在であり、書きようによってはかなりえげつなく陰惨な話になると思うが、途中から出てくる大学生バイトのゴンちゃんこと五味淵まゆみの明るさや、5歳になった娘の存在、あるいは被害者の一人である高校生の古屋美知香の年相応のふるまいなどで相殺され、苦みは残るけれど救いのなさはかなり打ち消されている。このバランス感覚の良さが、作者の持ち味であり魅力なのだ。ただ、今回の事件を通じて、杉山と妻の間に少しばかりずれが生じてしまう。このずれが次作以降、どうなっていくのか。また「正義」とは、「悪意」とは何かを突きつけられた杉山が今後どういうスタンスで事件と向き合うことになるのか。次作も楽しみに読みたい。
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2025年04月21日

シュレーディンガーの少女

 愛すれどタイガース「伊原がプロ入り初勝利で連敗止める」を更新しました。

 今日は出勤日。「時事問題」の授業では各政党の代表者の名前を書かせる教材を用意し、スライドショーで正解を見せたり、選挙に関する報道の動画を見せたりと、あれこれ工夫して生徒たちに関心を持たせられるように腐心する。
 昨日外出したこともあり、ちょっとしんどいけれど、6時間目までなんとか踏ん張り、放課後も明日以降の授業に向けて教材研究。まあ
坂道の学校では月曜日は7時間目まで授業があったんやから、そのことを思えば乗り切れるよね。
 定時に退出し、スムーズに乗り換えられ、比較的早めに帰宅。社説のダウンロードも、今日は新聞休刊日のためそれほど時間を取ることもなく、読みかけの本を読んでしまい、次の本に取りかかったりと、久しぶりに読書が進んだ。明日は授業は2コマ。教材作成などにたっぷりと時間を割きたい。坂道の学校で使うた教材はそのままで使えないものもあるのでね。
 松崎有理「シュレーディンガーの少女」(創元SF文庫)読了。作者あとがきによると、「ディストピア×ガール」をテーマにした短編集。少子高齢化対策のため、65歳で亡くなるように調整された社会で、余命1年の女性が浮浪児の少女を育てる「六十五歳デス」、健康増進のため、肥満している者を公開でサバイバルさせる「太っていたらだめですか?」、数学嫌いの高校生の女子が、突如数学を禁止している異世界に飛ばされ、数学好きのグループに保護されていく中で、数学の本当の面白さに目覚めていく「異世界数学」、近未来を舞台に、秋刀魚を知らない小学生の女子が、夏休みの自由研究として秋刀魚の味の再現をする「秋刀魚、にがいかしょっぱいか」、離島に遭難した少年の恋した少女は生贄とされる運命にあり、少年はそれを何とか防ごうとするが、その生贄の儀式には大きな秘密が隠されているという「ペンローズの乙女」、そして少女が量子ロシアンルーレットで無数の生き方をする表題作「シュレーディンガーの少女」を収録。ディストピアと必ずしも言い切れない設定もあるけれど、真摯に生きる女性たちが、生きづらい世界で戦う姿を生き生きと描き出している。個人的には「六十五歳デス」で、限られた生を生き抜く女性と、彼女が育てる少女の姿や、「太っていたらだめですか?」で、体形によって淘汰されるディストピアで必死に生き残ろうとする女性たちの心情などに感じ入るところがあった。ただ、ディストピアものとして読んだら、その設定には幾分甘さが感じられ、舞台となる世界の恐ろしさを感じさせないのが幾分気になった。本質的に残酷になれない書き手なのだろうと思う。とはいえいずれも切れの良いアイデアで勝負する面白さに満ちた短編集でありました。
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2025年04月20日

「身体を売る彼女たち」の事情

 今日は「たちよみの会」例会。昼前まで昨日録画した深夜アニメを見たりしてから出かける。外は夏の暑さ。
 阪急の特急で上洛。今日は「フランソア喫茶室」ではずっと私一人。遅くなるという連絡をくれた古参会員Y氏と、午後3時ごろ、「フランソア喫茶室」の店の前で合流。そのまま「丸善」へ移動。新書や文庫を何冊か買う。そこから四条大橋の「ドトールコーヒー」に場所を移し、しばらく歓談。午後5時半ごろ散会。
 帰宅し、しばらく読書をしてから、昼間録画したプロ野球「タイガース-カープ」戦を見る。地上波のABCでも中継していたんやけれど、延長時間が限られているので、NHKBSの中継を録画。妻によると、ABCでも間に合うていたらしいけれど、それは試合前にはわからんもんな。解説は大野さん。試合はタイガースがサトテルのホームランとドラ1伊原の好投で連敗ストップ。よかったよかった。スイープされると一気に下位に落ちてしまうもんな。ナイターでジャイアンツがサヨナラ負けしたため、2位に再浮上。
 野球を見終わり、社説のダウンロードをしていたら、寝落ち。まあ、人ごみの中に出たら疲れますからね。明日はお仕事。がんばりましょう。
 坂爪真吾「『身体を売る彼女たち』の事情――自立と依存の性風俗」(ちくま新書)読了。「性風俗のいびつな現場」で、デリヘルが貧困層の女性のセーフティネットの役割を果たしているということを現場での活動から明らかにし、「風テラス」でそういった女性たちと社会福祉をつなぐ取り組みについて書いた著者による、続編。女性たちによっては、福祉につながれる方が生活が厳しくなったり、「身バレ」して実家との関係が悪化したりするケースもあったり、社会保障を受けながらもそれでもなお生活が成り立たなかったりという実情が、「風テラス」に相談する女性たちの相談内容から明らかになる。都市部から地方に「出稼ぎ風俗」をする女性たち、夜職しか知らず、昼職にはつけなくなっている女性たち。様々なケースをもとに、風俗で働く女性たちの「幸福」がどこにあるのかを模索していく。本書はまだ新型コロナウィルス過以前に書かれたものであり、著者はそれ以降も風俗で働く女性たちについてレポートを出し続けている。もうしばらく続けてこのシリーズは読み続け、「幸福で文化的な最低限度の生活」の保障とはどういうことか、考えていきたい。
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2025年04月19日

調剤薬局での災難

 今日も午前中は昨夜録画した深夜アニメや、ここのところ見られてなんだ大河ドラマ「べらぼう」を2回分まとめて見たりする。これでまた「べらぼう」は先週分まで追いついた。
 昼食後、午睡。夕刻アラームで起きて、血圧の内科医に。血圧は落ち着いているので、次の診察は6週後。鼻の調子が悪いので、鼻ポンプ再開はまだ無理。
 処方箋を手にし、調剤薬局へ行くと、待合室にはテレビが置いてあり、室内に入ったらいきなり、「タイガース、カープに連敗です」とアナウンサーの声が。あわわわわ。結果を知らないままナイター気分で帰宅してから野球中継を見る予定やったのに、ランニングスコアまでわかってしもうた。なんという災難。
 帰宅し、勝敗もスコアもわかっている試合の録画を一から見る。今日の中継もytv。サブチャンネルで放送延長があったけれど、HDDレコーダの番組表に反映されてなかったので、試合は9回裏2死のところで終わる。一応最後まできちっと見んと落ち着かんので、DAZNの見逃し配信で見る。しかしなあ、どんなチャンスができても点が入らんことがわかっているし、3点をとられた後、どんなにピンチになってもそれ以上点をとられないこともわかっているので、張り合いがない。うーむ。
 試合を見た後、夕食。食後は社説のダウンロードなど。
 今日は各地で夏日。大阪も、外を歩くと暑かった。明日は京都では雨も降るみたい。気温の乱高下で体がだるくてたまらんよ。

 明日、4月20日(日)は「たちよみの会」例会です。今月も13:00~15:00の短縮バージョンです。ご参加お待ちしています。
posted by 喜多哲士 at 23:54| Comment(0) | 日常生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする