2010年01月12日

あたり前田のクラッカー

 平成生まれの高校生でも、大阪の子やったら「あたり前田のクラッカー」くらい基礎知識として知っとるんである。まあ、たいていは親や周囲の大人が口にするから自然に覚えてるだけなんやろうけれどね。
 そやけど、私は思う。原典をちゃんと知らずに言葉だけ伝えていったんでは、それはほんまの意味での伝統の継承とはいわれん、と。
 実は「俺がこんなに強いのも、あたり前田のクラッカー」が正しく、それはあんかけの時次郎の決まり文句やということも、その時次郎は藤田まことが演じていたことも、知ってて使うのと知らんとでは言葉に込められた意味の深さが違うんである。
 というわけで、私は今年もまた生徒たちに「てなもんや三度笠」のオリジナル映像を見せるんである。生徒たちも感想に「当たり前田のクラッカーのほんまものが見られてよかった」と書いてくれてるやないか。
 さあ、次は椅子から立ち上がる時に「よっこいしょういち」とかけ声をかける高校生に横井庄一さんについての正しい知識を与えなあかんやろう。ただ、問題なんは横井さんは上方文化と何も関係ないということで、さてどうしたものか。
 あー、もし「よっこいしょういち」とかけ声をかけて動作をする親御さんは、ちゃんとその来歴をくわしくお子さんに教えてあげなさいよ。教師の仕事やないねんからね、本来。
posted by 喜多哲士 at 23:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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