どちらにしても、ポツダム宣言受諾から68年。第二次世界大戦そのものが「歴史」として認知される時期に来ているわけで、そういう意味では戦争体験の伝承というのは必要というても、歳を経るごとに劣化コピーになっていくのは仕方ない。
私の場合、手塚治虫、中沢啓司、石森章太郎などなど、漫画によって伝えられた戦争観が根底にある。「はだしのゲン」はただの反戦平和漫画やなく、戦争そのものが生み出す狂気というものをえぐり出して突きつけてきたし、「サイボーグ009」では兵器商人の利権が戦争を生み出すというシステムの恐ろしさを知った。そして手塚治虫作品のすべてから「戦い」の残酷さや虚しさを血肉として育った。他にもいろいろあるけれど、小学生までに私に「戦争」というものを教えてくれたのは漫画やった。
そういう意味では、劣化せず風化しないのはこれらの漫画やと思うし、今後も読み継がれていくことを期待したい。
8月18日(日)は「たちよみの会」例会です。多数のご参加をお待ちしています。
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