2025年03月01日

うしろにご用心!

 今日は一転して3月下旬から4月上旬ごろの暖かさ。もっとも朝は冷えこんでいたんで、自律神経がついていかず、だるかった。午前中は昨夜録画した深夜アニメ「薬屋のひとりごと」などを見たり、たまっていたドラマなどを見たりして過ごし、昼食後は午睡。夕刻、目覚めてからは読書。夕食前に社説のダウンロードをしたりしてから、夕食時には昼に録画した尼崎のタイガースの二軍の新球場のこけら落としの試合の中継を見る。先発の門別が好投。2点リードしたけれど、二番手のベテラン岩貞が打ちこまれて逆転され、リードを許したところで中継は終了。さすがのサンテレビも一軍の公式戦やないと、放送延長はしません。
 夕食後はまた読書の続き。今日はさすがに寝落ちはせず。持ち帰った仕事もしたいしね。
 明日もこんな感じかな。
 ドナルド・E・ウェストレイク/木村二郎・訳「うしろにご用心!」(新潮文庫)読了。かつて角川文庫やハヤカワミステリ文庫などから出ていた「大泥棒ドートマンダー」シリーズの未訳分の刊行。実はこのシリーズは読んだことがないので、みなさんおなじみ的に出てくる登場人物の性格付けなどがわからんまま読み進めるのはちょっときつかった。どうせなら、絶版になっているシリーズを最初から新訳で出すくらいのことはしてほしかったなあ。物語は、ドートマンダー一味の会合場所がいい加減な管理者のせいでマフィアに売り飛ばされそうになるのを阻止するところから始まる。なんとか阻止してから、富豪の所蔵している美術品を盗んで故買屋に売ろうという計画を実施しようとする。富豪は長年リゾート地にいて、美術品の管理は手薄になっている。その富豪は、マフィアの手で誘拐されそうになり、必死で脱出。ドートマンダー一味と富豪、マフィアの3者の駆け引きが描かれる。シリーズのパターンとして、ドートマンダー一味は結局失敗してしまうというのが落としどころらしいんやけれど、これもいきなり本書を読んだところではあまり楽しめん。あちこちの仕掛けはうまく、きれいに落ちがつくのはさすがに手練れの作者というところではある。つまりシリーズの1冊として続きの出版を待っていたファンなら拍手喝采というところやったんやろうけれどね。ここまでのシリーズがすべて入手しにくい現在、いきなりシリーズ終盤のものを出されてもなあ、というのが私の正直な感想です。もっとも、それを抜きにしたら肩の凝らない楽しいコミカルなミステリとして読める。これを機に、新潮文庫からシリーズを新装版として出し直してもらえたら、と思うんやけれど、如何。
posted by 喜多哲士 at 23:49| Comment(0) | 読書全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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