2026年05月15日

模倣犯(五)

 今日は定休日。消防点検のため少しバカラものを移動させたりする。朝食をとりながらアニメを見たりもする。
 妻が起きた後、掃除を始めたので、なるべく邪魔にならんようにひたすら読書。
 午後1時ごろ、点検の担当者が来て火災報知器具の点検を比較的短時間ですませる。その後、妻は疲れて寝たりする。私は軽く昼食をとり、移動したものをもとに戻してから、午睡。
 夕刻目覚めた後、DAZNで少しプロ野球「タイガース-カープ」戦を見て、その続きはテレビ中継の録画を追っかけ再生で見る。今日の中継はytv。午後6時15分から中継開始。DAZNで見た続きを見る。解説は赤星さんと鳥谷さん。試合は投手戦でテンポよく進み、中継予定時間の間に終了。栗林の前に完封負け。大竹も2点に抑えたんやけれど、打線の援護がなかったのは気の毒。
 野球終了後は昼に録画した大相撲夏場所6日目を見る。なんとか幕内土俵入りまでは録画していたんやけれど、今日も途中でテレビの電波が切れてしもうていたので、中入り後の取組はスマホでabemaの配信のハイライトで見る。琴栄峰を宇良が土俵際で逆転して、平幕の勝ちっ放しはなくなった。大関霧島が6連勝で単独トップ。
 相撲を見た後眠くなったのでタイマーをかけて短時間寝る。そやけど、二度寝してしまい、なんやかんやでまた日記更新が遅くなりました。いろいろと疲れたので仕方ないか。
 宮部みゆき「模倣犯(五)」(新潮文庫)読了。連続誘拐殺人事件の主犯である「ピース」こと網川は事件に巻き込まれて従犯とされた高井の妹由美子を抱きこんで、真犯人「X」の存在を主張する「白馬の騎士」としてマスコミの寵児となる。事件を追ってきたライターの前畑滋子は離婚の危機にさらされながらも網川の出自を探り、また警察も武上刑事を中心として真犯人が誰か特定する。彼らは網川が真犯人であることをいかにして証明していくのか……という話。単行本上下巻、文庫にして全5巻にわたる大長編もついにクライマックス。最後に網川と前畑が生放送のテレビで対決する場面など、緊迫感のある展開で最後まで読み手をひきつける。タイトルが「模倣犯」であるという理由もそのクライマックスで明らかになる。承認欲求の肥大した犯人が劇場型犯罪を犯した、と一言で片づけてしまえなくもないんやけれど、加害者、被害者の家族関係や、事件後の家族崩壊など丁寧に描きこみ、しかもタイミングよくそれを読み手に明かしていく構成のうまさには唸らされた。一気に読んでしまうには惜しかったので、1巻ずつばらして読んだんやけれど、それでも一気読みしたのと同じ興奮を味わえた。劇場型犯罪における「観客」は誰か。観客たる「大衆」とは何なのか。様々なテーマを連続誘拐事件という形で問題提起していく作者のすごさにただただ圧倒されるのみ。傑作であります。

 5月17日(日)は「たちよみの会」例会です。今月も13:00~15:00の短縮バージョンです。ご参加お待ちしています。
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2026年05月13日

倫敦スコーンの謎

 今日は定休日。午前中は10時ごろまでアニメを見、少し寝てから昼過ぎに起きてきて軽く昼食。食後は読書をしたりスマホをいじったり。
 午後6時ごろDAZNでプロ野球「スワローズ-タイガース」戦の配信を見ていたら、降雨のため、試合開始が15分遅れるということで、テレビ中継はMBSがサブチャンネルを使い6時15分からやったから、配信はもう見ずに、読書の続き。読了後、追っかけ再生でテレビ中継を見る。解説は矢野さんと高津さん。なんと地上波のメインチャンネルでは午後8時から午後9時までしか放送せず、ほとんどサブチャンネルでの中継という珍しい形やった。しかもサブチャンネルの中継枠は午後10時まで予定されていて、おかげで試合丸ごと全部テレビで見られた。試合はリリーフの桐敷とモレッタが打たれて逆転負け。投球数の関係で高橋遥を早めに降板させたのが裏目に出た感じ。
 試合終了後すぐに昼に録画した大相撲夏場所4日目の中継を見る。順調に見ていたら、電波の乱れがあったか三役以上の取組の録画に失敗していたので、若隆景から結びまではabemaの配信の幕内ダイジェストで見た。霧島と若隆景が危なげなく4連勝。平幕では琴栄峰が4連勝。まだ序盤やけれど、かなり荒れた土俵になりそうな予感。また、高安まで休場やもんなあ。
 相撲を見ながら夕食。相撲を見終えてから少し読書。また寝落ち。野球と相撲を続けて見ると、さすがに疲れますな。
 米澤穂信「倫敦スコーンの謎」(創元推理文庫)読了。「小市民」シリーズの新作短編が4話収録されている。本編の方は完結しているので、落穂拾いみたいな感じ。「羅馬ジェラートの謎」と表題作「倫敦スコーンの謎」は小鳩君と小山内さんがジェラートに手をつけていない客を見て、その理由を推理しあうたり家庭科の調理実習で小山内さんの班のスコーンがなぜか生焼けになっていたその理由を二人で推理しあうというもので、「氷菓」シリーズでもあった作者のあまりよくない面がそのまま出てしもうた感じであまり楽しめず。巻頭の「桑港クッキーの謎」と巻末の書きおろし「維納ザッハトルテの謎」は二人の高校の卒業生の造形作家と高校の美術教師にまつわる関係などが一応軸になっていて、そちらが中心となった物語なのかと思わせているけれど、今一つ消化不良という感じ。人気シリーズなんで、外伝という感じで書き続けられているんやろうけれど、本編がもう終わっているうえに本編との関連も薄く、あまりこの形で今後も続けていかん方がええんやないかというのが正直な感想。まあ、営業的には人気シリーズやから終わらせたくないんやろうけれど。作者もあまり乗り気やないのかなと、読んでいて感じてしもうた。基本的によくない感想は書きたくないんやけれど、ちょっと楽しみにしていただけに、辛口の感想になってしまいました。
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2026年05月12日

ヒトラーに抵抗した人々

 今日も夏日。ただ、やはり日陰にいると空気が乾いているせいで風が心地よかったりする。今日から試験一週間前。授業は3コマ。空き時間には試験問題の作成など。なんとか形になりつつあるので、来週月曜くらいにはそれなりのものにしたい。
 帰宅後、追っかけ再生でプロ野球「スワローズ-タイガース」戦を見る。中継はテレビ大阪。解説は掛布さん。サブチャンネルを使い午後10時前まで延長があるので安心して見られる。試合はスワローズの先発吉村がサトテルの打球を受けて初回に退くというアクシデントもあり、終始タイガースペースで進んで大勝。嶋村のプロ入り初ホームランや大山のホームラン、ダメ押しの森下のグランドスラムと祭り状態。なんと池山監督はオスナ内野手をマウンドに上げるという、リリーフ投手を無駄に投入しない策を取ったくらい。
 野球のあとは夕食をとりながら大相撲夏場所3日目の録画を見る。霧島が初日から3連勝。動き回る藤ノ川に存分に相撲を取らせてから下すという大関相撲。いやあ、霧島が大関に復帰していてよかったねえ。
 相撲を見ている時から睡魔に襲われていたけれど、その後、寝床で読書。明日は定休日。一息つけられる。
 對馬達雄「ヒトラーに抵抗した人々 反ナチ市民の勇気とは何か」(中公新書)読了。教材研究の一環として読み始めたんやけれど、ヒトラーとナチス政権がいかに人心を掌握していたか、そしてそれは戦後になっても実はその呪縛がドイツ国民の中に生き続けていたことなどが多くの証言から示される。戦時中、ドイツに残り反ナチ運動をしていた人たち、特に「7月20日のクーデター」に加わり刑死した人たちや戦後も生き延びた家族たちの様子がていねいに示される。反ナチ運動をしていた人たちの存在は、「連合国が非道なドイツを屈服させた」というシナリオに対してはよけいな存在とされたことなどは国際政治を語るうえでいろいろと考えさせられた。そのため反ナチ運動に身を投じた人たちは戦後も「ドイツの敵」「裏切り者」扱いを同じドイツ国民から受けていたのは衝撃的やった。そうすることにより、戦前にナチスを支持していた人たちは自分のしていたことの後ろめたさを正当化していたというわけだ。トランプの気まぐれに振り回され、対米追従を是とする高市首相が憲法改悪を目指している現在、私たちは権力を監視し続けなければならんということを、この歴史から学び取らなあかんと強く感じた次第。いろいろとまだまだ知らなんだ知見が多くあり、歴史を正しく知ることの大切さを痛感させられる一冊です。
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2026年05月08日

 今日は定休日。朝から昨夜録画した深夜アニメを見てしまい、その後しばらく読書。昼食後、午睡。夕刻目覚めてスマホをいじったり。
 午後6時、リアルタイムでプロ野球「タイガース-ベイスターズ」戦をDAZN(虎テレ)の配信で15分だけ見る。というのも、今日のテレビ放送はytvで、サブチャンネルでの放送開始が6時15分。そこまでは配信で見るしかないのです。解説は秋山さん。その後しばらくスマホをいじったりして、追っかけ再生でテレビ中継を見る。解説は赤星さんとベイスターズ前監督の三浦さん。夕食をとりながら、午後9時まで野球を見る。中継はそこで終了。サブチャンネルでの延長はなし。なにしろytvでは9時から「魔女の宅急便」の放送ですからね。スポンサーの関係などもあるからサブチャンネルでも延長は無理。試合はそこまでは1点差のええ試合をしていたけれど、再びDAZNの配信に切り替えて見たら、そこからリリーフがぼこぼこに打たれて大敗。別に「魔女の宅急便」が悪いわけやないけれど、テレビ中継終了前とその後の試合展開があまりにも違い過ぎたからねえ。なんか流れをテレビ中継終了で変えられたような気分になる。
 試合終了後、どっと疲れて、読書の予定が寝落ち。いや、「魔女の宅急便」は悪くない。単なる偶然。とはいえテレビの野球中継終了後、がらりと変わったことは間違いない。
 大島真寿美「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」(文春文庫)読了。直木賞受賞作やから読んだわけではなく、文楽がテーマというので興味がわいたのです。主人公は近松半二。父親は儒学者という穂積成章は、父から近松門左衛門が使っていたという硯を渡され、人形浄瑠璃の作者を志す。時は歌舞伎が隆盛してきて浄瑠璃と張り合いし始めた時代。浄瑠璃を愛する半二は時には自分でも駄作を書いているという自覚にさいなまれながら、道頓堀を離れて京都で乾坤一擲の傑作「妹背山夫人庭訓」を書きあげ、一時は竹本座を満員にするが、あまりにも傑作を書いてしまったためにそれ縛られて次が続かなくなり……という話。半二の気持ち、わからんでもないのです。スケールは小さいけれど、「おどりじいさん」という自分の中では偶然とはいえかなり面白いものを書いて賞をもろうてしもうたせいで、そのあと何を書いても受賞作に縛られてしもうたという経験を投影したのですね。半二はそれでも浄瑠璃という世界の住人なんやから、そこにいることで次があると信じることも出けたんやけれど。作者は「渦」という表題で、作家が作品を生み出すことが歴史や時代の大きな渦の流れの一部に位置づけられると気がつく半二の心境を表したんやけれど、おそらくそれは作者自身が小説を書くという行為の中で感じたことなんやろうと思う。また、歌舞伎に敗れ去っていく人形浄瑠璃という時代の渦の中でもがく半二の心境も表現しているのかな。近松といえば門左衛門となるところを、半二という現在でも演じられる作品を残した割にはあまり知名度が高くない人物を主人公にしたあたり、見事というしかない。本書には続編ともいえる「結」という作品もあるので、そちらも読もうと思う。また、文楽も久しぶりに見てみたいという気にさせる作品でもあるのですね。
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2026年05月06日

模倣犯(四)

 今日は憲法記念日の振り替え休日。朝から昨夜録画したアニメをすべて見てしまい、「題名のない音楽会」の先週の分まで見てしまう。昼食までしばらくスマホをいじったりした後、昼食。食後は午睡。夕刻目覚め、読書。
 妻が買い物に出かけている間にプロ野球デーゲーム「ドラゴンズ-タイガース」戦を見る。今日の中継はMBS。高橋遥と高橋宏の投手戦で、高寺のホームランの2点のみで決着。高橋遥はもう敵なしという感じ。無四球完封。これで3試合連続完封。しかも4勝全てが完封。果たしてこの投球がシーズンを通してできるのか。もしこんな調子で1年間投げきったら……村上も才木も及ばん領域に達しているからなあ。佐藤輝とMVPを争うことになろうかなどという皮算用を今からしている。現時点では沢村賞の有力候補……気が早すぎますな。
 試合を見てしもうてから、読書やスマホ。夕食をはさんでまた読書など。
 さて、明日からお仕事再開。とはいえ、すぐにまた定休日。明日は仕事にならんのやなかろうか。
 宮部みゆき「模倣犯(四)」(新潮文庫)読了。本巻より第3部。第2部では連続誘拐殺人事件の犯人サイドからの視点で物語が進行していたが、第3部では事件のルポを取材するフリーライター前畑滋子の動きが中心となる。彼女も警察も藤崎と高井が共犯と決めつけているが、兄の無罪を信じている高井由美子はそのことを訴えるために前畑に接触してくる。また、被害者の祖父の有馬と、被害者の腕を発見した真一が知り合う。本書のキモは、加害者と被害者双方の家族の状況である。加害者とされた藤崎と高井の家族はもちろん崩壊寸前。そして、被害者の家族も精神的にズタズタにされてしまう。それにつけこみ弁護士をかたって金を巻き上げようとする詐欺師が現れたことにより、物語は急転。しかも、由美子を保護する形で、真犯人である「ピース」こと網川が登場。追い詰められた由美子はピースに依存していく。むろん読み手はピースこと網川が真犯人であることを知っている。そして彼が明確な悪意を持って由美子と接触していることもわかる。しかし、登場人物たちにはそのことはわからない。この叙述の仕掛けのうまさ。読み手は高いが共犯者でないことも知っている。しかし読み手にはそれを登場人物たちに知らせるすべは当然ない。由美子たちに「お前は一番危険な人物に騙されているぞ」と伝える事ができないというもどかしさをもって物語を読み進めなければならない。希望があるとしたら、ピースに対してうさん臭さを感じている人物が何人かいることか。さあ、文庫本にしてあと一冊。物語はどのように着地するのか。先が読めないという状況は変わらない。すぐに続きを読みたいのをぐっと我慢して、他の本を読むことにするのです。そやないと、仕事場で仕事をさぼって続きを読んでしまうかもしれんもんなあ。
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2026年04月30日

覆す

 今日は出勤日。朝から小雨が続く。折り畳み傘でちょうどええくらいの降り。
 今日は出勤日。連休の関係で時間割変更もあり、空き時間が多い。教材研究、作成中心の日になった。その他当番があれこれ入る。
 伯母のお通夜と告別式に供える花の件で従兄から電話が入ってきたりしたけれど、空き時間が多かったので何とか対応できた。もし授業が詰まっていたら対応しきれなんだところ。
 とはいえ放課後にも用事があったりしたので、お通夜を妻に任せたのは正解やったかも。雨は降りやまず、バスが遅く来たりするなど、帰路に意外と時間がかかった。お通夜に行こうとしていたら時間的に間に合わなんだところやった。
 夕食をスーパーで買うたりしてから、帰宅。追っかけ再生でプロ野球「スワローズ-タイガース」戦を見る。今日の中継は安心のサンテレビ。解説は濱中さん。試合はベテランの西勇輝投手が試合を作り、打線は高梨投手を打ちこみ、圧勝。しかしサトテルのホームランの軌道はまさしく長距離打者のそれ。打った瞬間に確信歩き、という打球です。えげつないなあ。
 試合終了後くらいに、妻が帰宅。明日は私が告別式に行くので、引継ぎ事項をいろいろと。
 ほっとしたせいか、寝床でうとうと。明日からしばらく連休なんで、告別式で疲れても明後日からしばらく休めるね。
 大竹耕太郎「覆す 幾多の逆境を力に変え、人生を激変させた大竹耕太郎の常識にとらわれない投球哲学」(ベースボールマガジン社)読了。なんて長いサブタイトルなんでしょう。しかも本の内容はサブタイトルにほぼ要約されている。単なる野球選手の自伝的な聞き書きというのにとどまらん。そういう一面もあるけれど、それよりも大竹投手が育成枠でのプロ入りを決意してから、いかにして消極的なメンタル面を積極的に変えていったかという過程が語られているのが本書の主眼目。現役ドラフトでホークスからタイガースに移籍し、ものの見方を意識して変えていったことや、そのためにどれだけの努力を積み重ねてきたかがわかりやすく説かれている。また、著者が師と仰ぐもとホークスの和田投手、ホークス入団時に練習方法などをいっしょに考えてきた久保コーチなどの証言や、自分の持ち球についてのメカニックの解説など、いろいろと盛りこまれていて、非常に興味深かった。大竹投手が現役ドラフトで成功したのは、ただ環境が変わったというだけではなく、そうしたものの考え方の変化がちょうどタイミングよくはまった時期に彼の投球術を肯定的にとらえるチームにうまくはまったという幸運もあったことがわかる。その幸運は彼自身の努力が呼び寄せたものやということも。そういう意味では「覆す」というタイトルはまさにぴったり。野球観戦の手引きとしても非常に興味深い一冊であります。
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2026年04月21日

武蔵隻腕七番勝負

 今日も出勤日。授業は3コマ。いずれもほぼ順調に進む。これで1週間分、すべての授業を行ったことになる。やれやれと安堵。
 帰宅後、少し休み、追っかけ再生でプロ野球「ベイスターズ-タイガース」戦を見る。中継はサンテレビ。ただしテレビ神奈川の中継を受けているため、解説はベイスターズOBの青山さん。試合は……9-16というおよそ野球のスコアとは思えんものになった。ベイスターズに波が来て、モレッタや湯浅、岩貞がもろにその波に飲み込まれてしもうた。しかし9点取っても負けるときは負ける。1点しか取れなくても勝つときは勝つ。勝負というのはそういうものです。ここまで気持ちよく大敗したら、明日は気持ちよく切り替えられるでしょう。予告先発の茨木君、頑張れよ。
 汗をかいて、そのままベランダで一服つけて体が冷えたのがいかんかったのか、寒気がする。食後に体温を測ると37.5℃。微熱ではあるけれど、しんどいもんはしんどい。改源を服用。少しは楽になるかな。しばらく寝床で横になり、読書。明日も発熱が続くようなら内科に行った方がええかもしれんな。
 田中啓文「武蔵隻腕七番勝負」(講談社文庫)読了。佐々木小次郎を辛うじて破った宮本武蔵は、二刀流を完成させるために、ヴァラキという異人の医師と契約し、左利きの剣豪の腕を移植してもらうことになる。養子にした造酒之助とともに、左利きの剣豪を探す旅に出るが……という話。武蔵が左利きの剣豪と闘う過程で様々な事件が起こるが、その事件の展開が田中さんらしい。田中さんの作品やから、通り一遍の剣豪小説になるはずがない。とんでもない相手が現れたりした末に、ラスボスと闘う時には伝奇小説になっていた。しかも得意の地口も健在。そうですか、ヴァラキですか。やられたなあ。まいったなあ。ところで、宮本武蔵の養子といえば宮本伊織やったと思うんやけれど、なんで造酒之助なんやろう。これにも意味があるんやろうけれど、私にはわからなんだ。宮本武蔵を主人公にした小説は一時まとめて読んだことがあって、吉川英治からシバレンからあらゆる武蔵像を読んできたけれど、「文豪宮本武蔵」にしろ本書にしろ、こういう武蔵は他の作家には書けんと断言できる。あとがきによると30年間熟成されていたプロットやそうです。それだけに、田中さんらしさが随所にしみ込んでおります。ようこんなことを思いつくわと感心しております。
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2026年04月20日

模倣犯(三)

 愛すれどタイガース「ドラゴンズに開幕から6連勝」を更新しました。

 今日は出勤日。曇天だが降雨とまではいかず、蒸し蒸しと暑い。さすがにもう上着は着ないで出る。
 今日で授業開始からちょうど1週間。これまで授業のなかったクラスも無事第1回目の授業があった。とにかく持ち授業全てをしてしまわんと落ち着かんのです。
 空き時間には進路指導部の打ち合わせもあり、空き時間は少なめ。知的障がい児の共生推進校ということで、久しぶりに障がい児向けの社会科もある。久しぶりではあるけれど、教員に正規採用されてから9年間、最初に叩きこまれただけに生徒の様子を見ながら教材開発も行うことができた。私の教師としての基礎は障がい児教育なんやなあと再確認した次第。
 帰宅後、寝床で読書。夕食をはさみ、また読書。スマホをいじらんようにしていたら読書が進むのです。
 宮部みゆき「模倣犯(三)」(新潮文庫)読了。文庫版第2巻の感想では「第3部が楽しみ」なんて書いたけれど、本巻は第2部の続きでした。連続誘拐殺人事件の犯人であるピースと浩美の行動を中心に物語は進む。前巻で描かれた謎の犯人の脅迫シーンが犯人側から描かれるなど、この作品では事件全体の構造を裏表から描いて全体像を読み手に示すという構成を取っている。かなり長い作品なんで、最後にどんでん返し、なんてことはせずに、節目節目に種明かしをしていく感じか。もっとも作者はそういうどんでん返しのトリッキーな作風ではないので、この構成はごく自然に読める。浩美の行動をただすべく、和明が動き出す。本書では、愚図でのろまとバカにされていた和明がピースと浩美に叩きつける言葉が重い。誠実に生きてきた和明が、自我が肥大した犯人たちの一番痛い部分を突いてくるのですね。しかし皮肉なことに、改心しかけた浩美は和明とともに命を落とすことになっていく。さて、次巻からはピースが単独犯となるわけやけれど、それに対する探偵役はいったい誰になるのか。本巻ではほとんど出番のなかった彼なのか。兄の行動を止められなかった彼女なのか。物語は新たな展開に入っていく。続きを楽しみに、他の本も読んでいくのであります。
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2026年04月14日

「いまどきの若者」の150年史

 今日も出勤日。いよいよ新年度初授業。まずは世界史演習。これは学校独自の科目なので、教科書の順番にとらわれず、歴史を深掘りできる。まずは関心のある歴史上の人物や事件などを出させて、調べ学習をし、スライドショーを作らせてプレゼンさせたり、歴上の事件を題材にした映画を見せて感想を書かせたりするという予定。久しぶりに独自の授業ができるので、歴史は専門やないけれど、ちょっと気合が入っている。
 そして新入生相手に「公共」の授業。今日はガイダンス。こちらは昨年度の反省を生かして、私らしい授業にしたい。気力が続くまで突っ走るつもり。
 午後からは教材研究。板書の計画を練ったりする。
 帰路、書店に寄り妻の「ネムキ+」を買うてから帰る。
 帰宅後、さすがに疲れてうとうと。夕食のために起き、追っかけ再生でプロ野球ナイトゲーム「タイガース-ジャイアンツ」戦を見る。地上波はカンテレが中継していたけれど、放送延長がないので、NHKBSで見る。解説は小早川さん。一時は逆転したけれど、モレッタと岩崎が打たれて逆転負け。この両名が打たれて負けたんなら仕方ない。次は抑えてくれるでしょう。
 試合終了後は、寝床でスマホをいじったりして過ごす。明日は定休日。天候は下り坂とのこと。雨降りの日に定休日というのはありがたいことです。
 パンス「『いまどきの若者』の150年史」(ちくまプリマー新書)読了。著者はサブカルチャーの研究と、年表作成をしている人。戦後の「アプレ・ゲール」から「団塊の世代」、「しらけ世代(新人類とも)」、「ゆとり世代(さとり世代とも)」、「Z世代」と呼ばれ、区分されるようになった理由を探り、時代の変遷の中で「いまどきの若者」が社会的にどのように見られていたかを探る試み。著者は、「いまどきの若者」が大人になって次の「いまどきの若者」にラベルを貼っていく様子を丹念に読み解く。そして、それらの記述は現象は違えども根底は同じではないかという問題提起をする。唸らされたのは、現在は「若者の成熟」と「大人の若者化」というねじれ現象が起きているという指摘。そう、本書は「若者論」であると同時に「大人論」でもあるのです。「大人」とは何かという定義ができなければ、「若者」の定義もできない。確かにその通りやと思う。単純に切り分けた世代論ではなく、「若者」と「大人」について考える非常に興味深い論考。興味のある方はご一読をお薦めする。

 4月19日(日)は「たちよみの会」例会です。今月も13:00~15:00の短縮バージョンです。ご参加お待ちしています。
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2026年04月11日

絡繰り心中

 今日は月例の京都の医者行き。朝から昨夜録画した深夜アニメを見る。「北斗の拳」のリメイクは結構おもろいなあ。昼前に出て、阪急の特急で上洛。診療後、処方された薬を受け取り、例によって母の入所している施設に行き、面会。元気そうでなにより。阪急の特急で帰阪。
 帰路、コンビニに寄り、「春のパン祭り」の皿を受け取る。これでこの春の皿は2枚目。ああ、小市民的喜びよ。
 帰宅後、スマホをいじったり本を読んだりしてから、昼に録画したプロ野球デーゲーム「ドラゴンズ-タイガース」戦を見る。今日の中継は地上波のみでカンテレ。ただし、サブチャンネルも使い、試合開始から終了まで完全中継してくれた。カンテレはナイター中継はやめて土曜のデーゲーム中継だけしてください。そしたらサブチャンネルを使うて4時間も中継枠が取れる。解説は矢野さんと片岡さん。試合はタイガースの中軸3人がそれぞれホームランを打ち、しかもサトテルは2打席連発と狭くなったバンテリンドームをわが物のようにして勝つ。これで対戦は一回りして、すべてのカードで勝ち越し。開幕から突っ走っていたスワローズの勢いを止め、昨日から首位に立っている。何やかやで定位置に落ち着いた感じになっているのがすごい。若いファンのみなさんは暗黒時代を知らんのやなあ。なんて贅沢な。
 夕食をとりながら試合を見てしまう。その後は寝床でスマホをいじったり読書をしたり。明日はゆっくり午睡して疲れを取ろう。
 永井紗耶子「絡繰り心中」(小学館時代小説文庫)読了。若き日の遠山金四郎は旗本の跡取りである義兄に気を遣い、家を出て芝居小屋の笛吹きの見習いをしている。その金四郎は吉原の外で、花魁が惨殺されているのを発見。太田南畝の助けを借りて下手人を探す。殺された花魁雛菊の出自を知り、雛菊が誰彼なしに心中をしようと持ち掛けていたことを知る。その理由を突き止め、そして下手人と死の真相に迫るのだが……という話。作者のデビュー作だけれど、完成度は高い。花魁たちの置かれている社会的地位、嫡子でない男たちの悲哀など、金四郎が事件に深入りすればするほど江戸という時代の非情な「絡繰り」を眼前に突きつけられる。その描写により、単なる江戸時代を舞台にしたミステリ的な作品というだけでないものに仕上がっている。個人の力ではどうにもならない「社会」に対する無力さを味わう金四郎が、のちに江戸町奉行になり、名奉行とされるようになるということを知っていれば、本書の主人公、金四郎の経験した痛みの深さが彼の人生にどう反映されるか想像できる。そこらあたりも作者の狙いなんやろう。後に直木賞を受賞する片鱗がこのデビュー作には秘められているんやろうな。
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